一番最初に注意点を1つ
保存したサイトが外部CDNなどを利用している場合は、wgetしたファイルをローカルファイルシステム上ではなく、Webサーバ経由で閲覧しないと部分的に正しく表示されません。file:// としてWebブラウザで開いた場合は正しく動作しないからです。
動機
方法
wget を用います。オプションがやたらめったら多いので、どのオプションを使うのかを検討します。末尾に 1.20.1 の --help で表示されるヘルプを添付しますので(長いですが)ご参照ください。
追記結論: 結局、こちらのコマンドのほうが良さそう
- もろもろハマった結果、@suin さんが示しているコマンド(をベースにして)が手っ取り早そうです……
- 取得漏れも見た感じなかったので……
- で、できたコマンドが次のとおりです
$ wget --mirror --page-requisites --span-hosts --show-progress --no-parent --convert-links --adjust-extension --execute robots=off --verbose --output-file=wget_log.log --tries=2 --no-if-modified-since --random-wait --waitretry=5 --backup-converted --domain=example.com https://foobar.example.com/
最初に出した結論
結論ですが、私の場合は以下のようなコマンドになりました。
$ wget --output-file=wget_log.log --verbose --tries=2 --timestamping --no-if-modified-since --random-wait --waitretry=5 --adjust-extension --referer="http://www.geocities.co.jp/" --recursive --level=5 --convert-links --backup-converted --page-requisites "http://www.geocities.co.jp/FOOBAR/"
ひとつひとつ説明します。
--output-file
ログを明示的に残すためです。このオプションを指定すると標準出力にはログが出力されなくなります。
--verbose
ログをどれだけ詳細に出すかです。デフォルトのままでいいでしょう。明示的に指定しておきます。
--tries
リトライをする状況になった場合、最高で何回リトライするかを指定します。リトライしたことで正しく保存できることというのは現代ではあまりないと思いますが、念のためにつけています。
--timestamping と --no-if-modified-since
ファイルのタイムスタンプを見て、前回からの更新があるものだけを保存するためのオプションです。継続的に保存しないのならば実質的には不要です。
--random-wait
リクエスト間での待ち時間をランダムの値にします。固定にすることなどもできるので詳しくはヘルプをご覧下さい。
--waitretry
リトライをする状況になった場合、ここで指定された秒数だけ待ってからリトライをします。
--adjust-extension
拡張子を適切な名前に変更してくれます。
--referer
参照元を明示的に設定します。参照元が適切でないと弾かれるページや画像などに役に立ちます。実際にはほぼ意味はないと思いますが、念のためにつけた感じです。
--recursive と --level
リンクをたどっていくためのオプションであり、必須です。--level はたどる階層数を表します。0 で無限にたどることを示していますが、リンクのリンクをたどっていってしまい永久ループに陥る可能性があるので、ある程度控えめな値を指定したほうがいいでしょう*1。
ただ、控えめすぎると希望のコンテンツにたどり着けなくなることもあります。そして 0 だと --convert-links が正しく処理されない現象を確認しているので、無限ループ防止の意味も含めて 0 は指定しないほうがよさそうです。
--convert-links
各リンクがローカルの相対パスに変換されます。必須です。
--backup-converted
このオプションは最強だと思います。--convert-links を用いると、各リンクがローカル内での相対パスに変換されますが、このオプションを付与することにより変換前のファイルも保存してくれ、万が一のときの保険として有用です。
--page-requisites
外部サイトの画像を含めた、Webページ内の画像を取得します。必須でしょう。
補足
- 昔のサイトに付きものの「BBS」はすでに存在しないかSPAMだらけのことがおおいですし、無限ループに陥りやすいので、
--exclude-directories=cgi,cgi-binなどを指定するのがよいです- 妙に時間がかかっているようならログを見てこの点を疑ってみましょう
- 昔のサイトに付きものの「フレーム」を使われていると結構大変で、
-follow-tags=frameオプションを対象ページごとに実行する必要があります- そこからさらに掘っていくためにコマンドの実行が必要になる場合もあります
- 昔のサイトに付きものの
~(チルダ)込みの URL が正しく取得できない場合は--no-iriをつけると改善する場合があります --mirrorオプションは後述のとおり、--timestamping --recursive --level=0 --no-remove-listingと同値です- とあるWebページ(サイト)のHTMLのタグがすべて大文字で書かれていた(
<A href>、<IMG src>、<P>など)のですが、それだとリンクを拾ってくれなかったのでそういうときはお手上げっぽいです*2。wget を内部的に用いている他のアプリケーションでも同じくお手上げでしょう。- →その後、タグの大文字が原因で無いことが分かりましたが、ときに wget だと取得漏れがあることは認識していおいたほうが良さそうです
- ダウンロードの URL を指定する際には極力ファイル名までを含めたほうがいいです(
index.htmlなどまで)- 状況*3によっては
--convert-linksが正常に動作しませんでした--span-hostsと--level=2と--no-parentと-Dfoo.example.com,bar.example.comを付与したらうまくいきましたが、確定的ではないです-Dオプションはサブドメインを指定してもだめ?(ドメインのみが対象?)
- 状況*3によっては
参考
wget --help (1.20.1)
$ wget --help
GNU Wget 1.20.1, 非対話的ネットワーク転送ソフト
使い方: wget [オプション]... [URL]...
長いオプションで不可欠な引数は短いオプションでも不可欠です。
スタートアップ:
-V, --version バージョン情報を表示して終了する
-h, --help このヘルプを表示する
-b, --background スタート後にバックグラウンドに移行する
-e, --execute=COMMAND `.wgetrc'形式のコマンドを実行する
ログと入力ファイル:
-o, --output-file=FILE ログを FILE に出力する
-a, --append-output=FILE メッセージを FILE に追記する
-q, --quiet 何も出力しない
-v, --verbose 冗長な出力をする (デフォルト)
-nv, --no-verbose 冗長ではなくする
--report-speed=TYPE 帯域幅を TYPE で出力します。TYPE は 'bits' が指定できます。
-i, --input-file=FILE FILE の中に指定された URL をダウンロードする
-F, --force-html 入力ファイルを HTML として扱う
-B, --base=URL HTML で入力されたファイル(-i -F)のリンクを
指定した URL の相対 URL として扱う
--config=FILE 設定ファイルを指定する
--no-config 設定ファイルを読みこまない
--rejected-log=FILE 拒否された理由をログ FILE に保存する
ダウンロード:
-t, --tries=NUMBER リトライ回数の上限を指定 (0 は無制限).
--retry-connrefused 接続を拒否されてもリトライする
--retry-on-http-error=ERRORS コンマ区切りで指定したHTTPのエラーの場合リトライする
-O, --output-document=FILE FILE に文書を書きこむ
-nc, --no-clobber 存在しているファイルをダウンロードで上書きしない
--no-netrc .netrc から認証情報を取得しない
-c, --continue 部分的にダウンロードしたファイルの続きから始める
--start-pos=OFFSET OFFSET からダウンロードを開始する
--progress=TYPE 進行表示ゲージの種類を TYPE に指定する
--show-progress どのモードでも進捗バーを表示する
-N, --timestamping ローカルにあるファイルよりも新しいファイルだけ取得する
--no-if-modified-since タイムスタンプモードの時に、
if-modified-since get リクエストを使わない
--no-use-server-timestamps ローカル側のファイルのタイムスタンプに
サーバのものを使わない
-S, --server-response サーバの応答を表示する
--spider 何もダウンロードしない
-T, --timeout=SECONDS 全てのタイムアウトを SECONDS 秒に設定する
--dns-timeout=SECS DNS 問い合わせのタイムアウトを SECS 秒に設定する
--connect-timeout=SECS 接続タイムアウトを SECS 秒に設定する
--read-timeout=SECS 読み込みタイムアウトを SECS 秒に設定する
-w, --wait=SECONDS ダウンロード毎に SECONDS 秒待つ
--waitretry=SECONDS リトライ毎に 1〜SECONDS 秒待つ
--random-wait ダウンロード毎に 0.5*WAIT〜1.5*WAIT 秒待つ
--no-proxy プロクシを使わない
-Q, --quota=NUMBER ダウンロードするバイト数の上限を指定する
--bind-address=ADDRESS ローカルアドレスとして ADDRESS (ホスト名か IP) を使う
--limit-rate=RATE ダウンロード速度を RATE に制限する
--no-dns-cache DNS の問い合わせ結果をキャッシュしない
--restrict-file-names=OS OS が許しているファイル名に制限する
--ignore-case ファイル名/ディレクトリ名の比較で大文字小文字を無視する
-4, --inet4-only IPv4 だけを使う
-6, --inet6-only IPv6 だけを使う
--prefer-family=FAMILY 指定したファミリ(IPv6, IPv4, none)で最初に接続する
--user=USER ftp, http のユーザ名を指定する
--password=PASS ftp, http のパスワードを指定する
--ask-password パスワードを別途入力する
--use-askpass=COMMAND 認証情報(ユーザ名とパスワード)を取得するハンドラを指定します。
COMMAND が指定されない場合は、
環境変数 WGET_ASKPASS か SSH_ASKPASS が
使われます。
--no-iri IRI サポートを使わない
--local-encoding=ENC 指定した ENC を IRI のローカルエンコーディングにする
--remote-encoding=ENC 指定した ENC をデフォルトのリモートエンコーディングにする
--unlink 上書きする前にファイルを削除する
--xattr turn on storage of metadata in extended file attributes
ディレクトリ:
-nd, --no-directories ディレクトリを作らない
-x, --force-directories ディレクトリを強制的に作る
-nH, --no-host-directories ホスト名のディレクトリを作らない
--protocol-directories プロトコル名のディレクトリを作る
-P, --directory-prefix=PREFIX ファイルを PREFIX/ 以下に保存する
--cut-dirs=NUMBER リモートディレクトリ名の NUMBER 階層分を無視する
HTTP オプション:
--http-user=USER http ユーザ名として USER を使う
--http-password=PASS http パスワードとして PASS を使う
--no-cache サーバがキャッシュしたデータを許可しない
--default-page=NAME デフォルトのページ名を NAME に変更します
通常は `index.html' です
-E, --adjust-extension HTML/CSS 文書は適切な拡張子で保存する
--ignore-length `Content-Length' ヘッダを無視する
--header=STRING 送信するヘッダに STRING を追加する
--compression=TYPE 圧縮アルゴリズムの指定: autoかgzipかnone(デフォルトはnone)
--max-redirect ページで許可する最大転送回数
--proxy-user=USER プロクシユーザ名として USER を使う
--proxy-password=PASS プロクシパスワードとして PASS を使う
--referer=URL Referer を URL に設定する
--save-headers HTTP のヘッダをファイルに保存する
-U, --user-agent=AGENT User-Agent として Wget/VERSION ではなく AGENT を使う
--no-http-keep-alive HTTP の keep-alive (持続的接続) 機能を使わない
--no-cookies クッキーを使わない
--load-cookies=FILE クッキーを FILE から読みこむ
--save-cookies=FILE クッキーを FILE に保存する
--keep-session-cookies セッションだけで用いるクッキーを保持する
--post-data=STRING POST メソッドを用いて STRING を送信する
--post-file=FILE POST メソッドを用いて FILE の中味を送信する
--method=HTTPMethod "HTTPMethod" をヘッダのメソッドとして使います
--body-data=STRING STRING をデータとして送る。--method を指定してください。
--body-file=FILE ファイルの中味を送る。--method を指定してください。
--content-disposition Content-Disposition ヘッダがあれば
ローカルのファイル名として用いる (実験的)
--content-on-error サーバエラー時に受信した内容を出力する
--auth-no-challenge サーバからのチャレンジを待たずに、
Basic認証の情報を送信します。
HTTPS (SSL/TLS) オプション:
--secure-protocol=PR セキュアプロトコルを選択する (auto, SSLv2, SSLv3, TLSv1, TLSv1_1, TLSv1_2, PFS)
--https-only 安全な HTTPS のリンクだけたどる
--no-check-certificate サーバ証明書を検証しない
--certificate=FILE クライアント証明書として FILE を使う
--certificate-type=TYPE クライアント証明書の種類を TYPE (PEM, DER) に設定する
--private-key=FILE 秘密鍵として FILE を使う
--private-key-type=TYPE 秘密鍵の種類を TYPE (PEM, DER) に設定する
--ca-certificate=FILE CA 証明書として FILE を使う
--ca-directory=DIR CA のハッシュリストが保持されているディレクトリを指定する
--crl-file=FILE CRL ファイルを指定する
--pinnedpubkey=FILE/HASHES 公開鍵 (PEM/DER) ファイル、もしくは、base64でエンコードした
sha256ハッシュ値(sha256//で始まりセミコロン区切り)を指定して、
相手を認証します。
--random-file=FILE SSL PRNG の初期化データに使うファイルを指定する
--egd-file=FILE EGD ソケットとして FILE を使う
--ciphers=STR GnuTLSの優先度かOpenSSLの暗号リストを直接指定する
注意して使ってください。--secure-protocol を上書きします。
フォーマットや文法は SSL/TLS 実装に依存します。
HSTS オプション:
--no-hsts HSTS を使わない
--hsts-file HSTS データベースのパス (デフォルトを上書き)
FTP オプション:
--ftp-user=USER ftp ユーザとして USER を使う
--ftp-password=PASS ftp パスワードとして PASS を使う
--no-remove-listing `.listing' ファイルを削除しない
--no-glob FTP ファイル名のグロブを無効にする
--no-passive-ftp "passive" 転送モードを使わない
--preserve-permissions リモートのファイルパーミッションを保存する
--retr-symlinks 再帰取得中に、シンボリックリンクでリンクされた先のファイルを取得する
FTPS オプション:
--ftps-implicit implicit FTPS を使う (デフォルトポートは 990)
--ftps-resume-ssl 制御接続で開始した SSL/TLS セッションを
データ接続で再開する
--ftps-clear-data-connection 制御チャネルだけ暗号化する(データは平文になる)
--ftps-fallback-to-ftp サーバが FTPS に対応していない場合は FTP にする
WARC オプション:
--warc-file=FILENAME リクエスト/レスポンスデータを .warc.gz ファイルに保存する
--warc-header=STRING warcinfo record に STRING を追加する
--warc-max-size=NUMBER WARC ファイルのサイズの最大値を NUMBER に設定する
--warc-cdx CDX インデックスファイルを書く
--warc-dedup=FILENAME 指定した CDX ファイルに載っている record は保存しない
--no-warc-compression WARC ファイルを GZIP で圧縮しない
--no-warc-digests SHA1 ダイジェストを計算しない
--no-warc-keep-log WARC record にログファイルを保存しない
--warc-tempdir=DIRECTORY WARC 書込時の一時ファイルを置くディレクトリを指定する
再帰ダウンロード:
-r, --recursive 再帰ダウンロードを行う
-l, --level=NUMBER 再帰時の階層の最大の深さを NUMBER に設定する (0 で無制限)
--delete-after ダウンロード終了後、ダウンロードしたファイルを削除する
-k, --convert-links HTML や CSS 中のリンクをローカルを指すように変更する
--convert-file-only URLのファイル名部分だけ変換する (いわゆるbasename)
--backups=N ファイルに書きこむ時に N ファイルのバックアップをローテーションさせる
-K, --backup-converted リンク変換前のファイルを .orig として保存する
-m, --mirror -N -r -l 0 --no-remove-listing の省略形
-p, --page-requisites HTML を表示するのに必要な全ての画像等も取得する
--strict-comments HTML 中のコメントの処理を厳密にする
再帰ダウンロード時のフィルタ:
-A, --accept=LIST ダウンロードする拡張子をコンマ区切りで指定する
-R, --reject=LIST ダウンロードしない拡張子をコンマ区切りで指定する
--accept-regex=REGEX 許容する URL の正規表現を指定する
--reject-regex=REGEX 拒否する URL の正規表現を指定する
--regex-type=TYPE 正規表現のタイプ (posix)
-D, --domains=LIST ダウンロードするドメインをコンマ区切りで指定する
--exclude-domains=LIST ダウンロードしないドメインをコンマ区切りで指定する
--follow-ftp HTML 文書中の FTP リンクも取得対象にする
--follow-tags=LIST 取得対象にするタグ名をコンマ区切りで指定する
--ignore-tags=LIST 取得対象にしないタグ名をコンマ区切りで指定する
-H, --span-hosts 再帰中に別のホストもダウンロード対象にする
-L, --relative 相対リンクだけ取得対象にする
-I, --include-directories=LIST 取得対象にするディレクトリを指定する
--trust-server-names ファイル名としてリダイレクト先のURLの最後の部分を使う
-X, --exclude-directories=LIST 取得対象にしないディレクトリを指定する
-np, --no-parent 親ディレクトリを取得対象にしない
バグ報告や質問、議論は<bug-wget@gnu.org>へ
それと(あるいはまたは) https://savannah.gnu.org/bugs/?func=additem&group=wget に登録してください。
対象サイトの数が 10 とか 20 とかになってツラさを感じたのでシュッとコードを書いた
geo_downloader.rb
class GeoDownloader def initialize(uri, filename_based_on_uri) @uri = uri @filename_based_on_uri = filename_based_on_uri end def execute command = %Q(mkdir #{@filename_based_on_uri} && cd #{@filename_based_on_uri} && wget --output-file=#{@filename_based_on_uri}.log --verbose --tries=2 --timestamping --no-if-modified-since --random-wait --waitretry=5 --adjust-extension --referer="http://www.geocities.co.jp/" --recursive --level=5 --convert-links --backup-converted --page-requisites "#{@uri}") `#{command}` puts "#{@uri}: Done!" end end
app.rb
require './geo_downloader' GeoDownloader.new('http://www.geocities.co.jp/FOO-BAR/12345/', 'FOO-BAR_12345').execute
上記の例の場合で実行すると、実行したディレクトリ配下に FOO-BAR_12345 が作られて、その中に入ってから wget します。wget の対象は http://www.geocities.co.jp/FOO-BAR/12345/ です。
コンストラクタに渡す引数をいい感じに配列なりハッシュなりに詰め込めばよいかと思います。