SRMによる村山吉隆さんへのインタビュー(2016年版)が公開されました

村山吉隆さんへのインタビュー

Suikoden Revival Movement(「幻想水滸伝の復権を望む会」)により、昨年の年末ごろに質問内容が募集されていた村山吉隆さんへのインタビューについて、本日その内容が公開されました。

日本語版は以下のとおりです。

翻訳された英語版は以下にあります。こちらの方がコメントが豊富です。

気になった部分

私が気になったやりとりは以下のとおりです。

Q.幻水IIIの開発で初期に予定していたものが予算やスケジュールの都合でに入れなくなったものはありましたでしょうか?

A.3に関しては3人の主人公が合流した後のストーリーが開発期間の影響で、短縮された部分があります。


Q.ここ数年間、Bloodstained、Yooka Laylee、Mighty No. 9など人気ゲームシリーズの系譜を受け継いだ作品の数々が注目を集めていますが、幻水の精神的後継作品(spiritual successor)を作ってみたいと思ったことはありますか?

A.あまりそういう方向で考えた事はありません。


Q.鈴木裕氏がShenmue 3でやったように、村山さんはコナミから幻想水滸伝の著作権を借りて幻水6をKickstarterで資金調達しようと考えたことはありますか?

A.ありません。


Q.村山さん、今日はお時間本当にありがとうございました!最後に、幻水ファンの皆さんへ一言コメントをよろしくお願いします!
A. わたしはお話というものは、作ったものとそれを受け取った者の共同作業で紡がれるものだと思っております。皆さんの思ったことや、想像した事は基本的には正解のはずです。それぞれが、それぞれの正解を受け取ってもらえたら幸いだと思います。

感想

このアンケートを読んでの率直な感想は、「村山さんの中では幻想水滸伝はすでに完結している作品なのかな」ということです。さすがに20年以上が経過し、記憶もあいまいな部分があるでしょうから、当時の細かい設定や仕様を覚えていなくても無理はありません。

上記のインタビューの内容には2年前にSRMにより行われたインタビューと重複する内容も少なからず存在します。また、「The Untold History of Japanese Game Developers: Gold Edition」内での村山さんのインタビュー内容とも一部重複しています。

回答内容も抽象的な内容が少なからず含まれ、無難な内容になっていると思います。もっともそれは、SRMや村山さんが質問や回答を精選したからだとも言えます。コナミとの関係から言えないことも多いでしょう。

私としては、現状の様々な要素を鑑みて、もはや「公式」がどうだこうだということではなく、幻水のコミュニティの一員として村山さんが存在し、私たちと対等な立場で昔のことをあーでもないこーでもないと話に花を咲かせ、それが何らかの表現を通じて一つの形になればそれほど素晴らしいことはないと思いますし、そのような着地点が目指すべきところなのかなと感じました。

なお、上述した「The Untold History of Japanese Game Developers: Gold Edition」は以下より日本のAmazonで購入することができます。Kindle版が安価です。

Powered by はてなブログ