waifu2xとは
waifu2xとは、2015年の5月に発表された*1技術です。簡単に言えば、ある画像を拡大するときにとっても綺麗に拡大できるよ、という技術です。詳しくは以下のページをご覧ください。
小さい画像を大きく拡大した際には一般的に「荒く」なります。ギザギザが目立ったり、輪郭にモワっとした汚れが生じたり、色がにじんだりします。それを極力減らすことができるのがこのwaifu2xという技術になります。
幻想水滸外伝への応用
この技術を「幻想水滸外伝」のオープニング動画に使った動画がYouTubeで公開されました。
この動画は720pの60fpsで公開されているのですが、たいへん綺麗な動画に仕上がっています。元の動画はご存知のようにPS1の動画であり、(おそらく)480iです。しかもオリジナルのオープニング動画部分は、上下に黒帯が入ったレターボックス仕様になっています。計測したところ、動画部分の縦の解像度は、非レターボックス時を480pxとした場合は364pxでした。
つまり、このYouTubeにアップされている動画は、縦の解像度を約2倍に増やした動画ということになります。
どれぐらい綺麗になっているのか?
当然気になるのは、「『普通に』2倍にした場合に比べてどれくらい綺麗なのか?」ということです。さっそく調べてみました。比較するのは以下の3点です。いずれも静止画になります。また無駄に劣化が生じないように全てpngでの掲載です。
- PS1版のオープニング(ただしソースはDVDの「幻想水滸史伝」)をPhotoshopで縦解像度を720pxにしたもの
- 前章のYouTubeの動画を切り抜いたもの
- waifu2xのウェブアプリで、「1.」の画像を2xに拡大したもの
以下の各画像を見れば分かりますが、番号が深くなるにつれて「綺麗に」なっているのが分かります(拡大しないと違いが出ないとは思います)。YouTubeの画像は、YouTubeへアップロードした時にエンコード作業が入っている可能性がありますので、その分を差し引く必要があります。理論的には「YouTubeの動画の静止画=waifu2xで拡大した画像」(2番目と3番目の画像は同一)です。
シーン1(ナッシュのアップ)
まず一つ目のシーンです。ナッシュのアップです。
1-1. PS1版のOPを720pxに拡大したもの
1-2. YouTubeの動画の切り抜いたもの
1-3. PS1版の原画をwaifu2xで拡大したもの
シーン2(ナナミとII主のアップ)
二つ目のシーンです。ナナミとII主のアップです。
2-1. PS1版のOPを720pxに拡大したもの
2-2. YouTubeの動画の切り抜いたもの
2-3. PS1版の原画をwaifu2xで拡大したもの
どれぐらい綺麗になっているか?(拡大比較版)
前章では動画の画像全体を見てみましたが、本章では画像の一部を切り取って比較してみます。この比較ですと、順番を追って画像が「綺麗に」なっているのがより分かりやすいかと思います。
シーン1
先ほどの「シーン1」から、ナッシュの顔の部分を切り取ってみます。上から順に、以下の順番で並んでいます。
- PS1版のOPを720pxに拡大したものからの切り取り
- YouTubeの動画の切り抜いたものからの切り取り
- PS1版の原画をwaifu2xで拡大したものからの切り取り
シーン2(ナナミとII主のアップ)
先ほどの「シーン2」から、ナナミの顔の部分を切り取ってみます。上から順に、以下の順番で並んでいます。
- PS1版のOPを720pxに拡大したものからの切り取り
- YouTubeの動画の切り抜いたものからの切り取り
- PS1版の原画をwaifu2xで拡大したものからの切り取り