ブログ(ファンブログ)が自分にもたらしてくれるもの

いつも更新を楽しみにしているブログ、「* M J B ! *」様のエントリから、少々長くなりますが引用させていただきます。

そんな時代すら過ぎ去ろうとしている昨今、ブログなどで気軽に好きなゲームの事を語ったり、イラストを描いたり、時にはしっかりした考察を繰り広げるファンの方達も大勢います。
境界は曖昧になり、ファンサイトはかつての姿に戻ろうとしているのかもしれません。同じモノが好きなファンに貴賤などなく、制作者ですらファンと交流を楽しむような、かつてのあの姿に。
そしてブログで好きなモノについて語る、という行為は、ファン同士の交流でありながら、形を変えたファンレターのようなものでもある、と私は思うのです。

こういったブログが存在する事で、ファン同士が、そしてファンと制作者が、より良い関係を築くことが出来れば良いな、と願う次第です。

* M J B ! *: 限りなく私信に近い何か

今回のエントリは、読みながら、
胸がドキドキし、脈が速くなり、脳汁があふれ出るくらいに興奮
しました。ぜひ、必ず、全文読んで下さい。読んでいて、marieさんが直接話しかけて下さっているような、不思議な雰囲気に包まれました。

それぐらいこのエントリの吸引力はすごいです。「私信」とおっしゃってますが、限りなく究極に近いブログ論だと思っています。
そう、究極に。

自分がブログを始めたきっかけ

自分は何年もブログを続けているわけではありません。本ブログの最古の日付を見ていただければ分かると思いますが、2008年の5月14日にこの「はてな」でブログを開設しました。それ以前に、他のホスティングサービスを使うなどしてブログを運営していたことはありません*1

ただ、mixiにはほぼ毎日のペースで日記と呼ばれるエントリを書いていました。これの最古の日付は2006年の4月になっています。ここで相当の間、そう、2008年の5月14日まで、それなりの質と量のエントリを書いてきました。自分としては、ほぼ「ブログ」として自分の「日記」をみていました。

ただ、mixiなどのSNSではそのシステム上、日記を閲覧する人が一般のブログに比べてどうしても限られてきてしまいます。また、mixiの無料会員では、タグや文字装飾やリンクなどのWeb的な記述法がとれないのも難点でした。

それでも2年以上はmixiでブログ的な活動をしていたことになります。時々、全く見知らぬ人からコメントを頂くこともあり*2、それなりに意義のある「日記」なのかな、とうぬぼれながら思っていました。

転機になったのは、mixiの規約変更事件でした。このことがきっかけで関連エントリを数多く読み、mixiの中でぬくぬくと活動*3することに対し、「もったいなさ」みたいなものを感じはじめてきました。

一番のきっかけとなったエントリは次のエントリです。

コミュニティ経由で人の日記を見てみると、熱心に書いている人が本当にたくさんいる。
小説家を目指してのオリジナル作品、自分のイラスト、プライベートなことから、テキストサイトのような面白長文など、本当にたくさんです。

そういうのを見るたび、いつもブログやサイトでやった方がいいと思うけどなぁと思ってはいたものの、余計なお世話だろうと口を噤んできました。でも、mixi側が改めてこんな規約にしたのだから、はっきり言うよ。mixi日記に何かを真面目に書くのはあまりにももったいない

mixi日記はもう真面目に何かを書く場所じゃない - 遥か彼方の彼方から

このエントリを読んで、自分の中で何かが吹っ切れました
そうだ、ブログをやってみようと。

ブログの開設

実はブログに移行することにはいくつかの懸念がもともとあり、だからこそmixi日記で済ましているという部分もありました。その懸念とは、例えば次のようなものです。

  • ブログに記載している内容から個人情報がバレて、実生活に影響が出る
  • はてブコメントや2chなどでネガティブなことを書かれる*4
  • そもそも辺境の地に開設したブログなど、誰が読んでくれるのだろうか*5

これらの不安を完全に取り払ってからブログを開設した、とは言いません。事実、開設にこぎつけるまで、開設するという決意から2ヶ月もかかっているのですから*6。それぐらい上記のようなことは、自分にとってブログ開設にあたっての壁だったわけです。

それでも自分はブログを開設しました。どこのブログサービスにするかを選定するとかの実質的な作業を含んだとしても、決意に2ヶ月かかりました。この2ヶ月間で背中を押してくれたのは、他でもない「* M J B ! *」様に代表される、素晴らしいブログの数々でした。

もちろん自分のブログがそんな影響力のあるブログになることは考えていないし、そうなることを望んでもいません。では既存の皆様のブログの何が影響を与えたかというと、そう、
自分のブログが皆様方のブログと一緒の土俵に立てる
ということに何よりの喜びを見出したのでした。

コメントやトラックバックを送れる。エントリへの返事として、エントリでお返しができる。そしてそれが公開の場で行われ、そこから数多くの人の輪がつながっていく。

そういういわばブログのポジティブな点が、ネガティブな点を押し切って、自分をブログ開設へと導いたのです。

ブログを開設してみて

実際に「はてな」でブログを開設し、エントリをちょこちょこ書いていくと、みるみると*7アクセス数が上がっていきます。やはり公開されているブログというものは読者の数が違うものだ、という実感をそこで得ました。更新Pingひとつで、膨大なWebの検索群にひっかかる。その中から自分のブログを選び、読んでみようと思って下さる方がいる。

これには少しの恐怖感も覚えました。前述のネガティブな点が思い浮かびました。「うかつなことは書けない」と。いくら辺境の地のブログでも、下手なことを書けばいわゆる「炎上」をするでしょうし、それ以前に、読んで下さる方が激減してしまうことが考えられます。

でも、ブログを始めた以上、批判を受けるのも覚悟の上、誤りを犯すのも人の子なのだから、と自分に言い聞かせ、しばらくブログを続けることにしました。もともと書きたいネタはたくさんあるので*8、ブログのエントリに困ることはありません。

ネタについては、
特別な思い入れがあるゲーム「幻想水滸伝」
に関するものや*9、その他ゲーム一般*10が主で、ときたまPCやネット、アニメやコミックに関するものが出てきます。ありふれた、いわゆる典型的なオタクブログなわけです。

それでもエントリを書くと少しずつではありますが、アクセス数が上がっていきます。自分の駄文を読んでくれている*11人がいるということで、自分に対して励みになります。

しばらくしてエントリを書くのに慣れてくると、いよいよ他ブログ様との交流を図りたいと思うようになりました。そのため、積極的にトラックバックを打ったり引用をしたりして、自分が他ブログ様のエントリを参照していることを明確にしました。これにより、トラックバック先エントリに対するこちらの敬意が伝わればよいと思ったからです。

トラックバックによって相手様から反応があると*12、ますます色々とトラックバックしたくなります。「トラックバックピープル」というサイトを知って*13、関連ジャンルの話題には積極的にトラックバックを打っていきました。それにつれアクセス数も上がっていくようで、(アクセス数は目的でないとはいえ)ブログが楽しくなっていきました。

自らのブログに対する考え

こうして現在に至ります。まだ、ブログに関して暗黙のルールとかマナーとかを十分に理解しているとは言えないので、ときどきミスをやらかすかもしれません。しかし、そのときは自分で責任を負うという覚悟をブログを開設するときにしました。それは前述の通りです。

このブログでは、時々ブログ論について書くことがあります*14。そこから、自分のブログに対する考え方が少しうかがえます。もっとも、それは必ずしも固定的なものでなく、常に変化するものであるので、書いてあることを正しく実行できているとは限らないかとは思います。

でも、「ファンとして公式サイトにトラックバックを打たない*15」、「単なるWebページの引用のみのエントリは極力避ける」、「自分の言葉、自分の想いをもってエントリを書く」などのマイルールは堅持しています。そこはやはり、最低限のブログの(自分の中での)常識の範疇に入ることだと思うからです。

ところでまた、ブログは自分の考えや想いを表現するツールとして機能するだけでなく、それらをもとにしたコミュニケーションツールであると思うのです。自分のような口下手で人見知りな人間でも効果を発揮する、素晴らしいツールです。自分はそう考えています。

そして、そのコミュニケーションの第一のきっかけになった「* M J B ! *」様には大変感謝しています。また、具体的にお名前は出しませんが、自分をこのWebという網の中に放り込んでくれた、他の数多くのブログ・サイトの方々にも感謝しています。
感謝してもしきれないくらいです。

ファンブログ・サイトから始まるコト

冒頭の引用エントリの話に戻ります。もともと「幻想水滸伝」という素敵な一つのゲームから知った一つのブログをきっかけに、自分のブログ(ネット)ライフが、いや、リアルライフも大きく変わりました。それには、ブログというものがもつ、

ファン同士が、そしてファンと制作者が、より良い関係を築くこと

* M J B ! *: 限りなく私信に近い何か

という特徴が発揮されたからだと思います*16

昔、「ゼビウス」の開発者の方々は、1000万点プレイヤーとなったゲーマー達に開発資料を喜んで提供したそうです*17。今となっては様々な問題があってそういうことは不可能に近いでしょう。

しかし、開発者の方々もできるだけプレイヤーと近い位置に立っていたい、と思っていることは感じられます。少なくとも、インターネット黎明期の頃*18よりかは開発者とプレイヤーは近しい関係にあると思います。

これは、インターネットでの個人の表現方法が確立し、またその方法を多くの人が享受できるようになったからでしょう。誰もが容易に情報発信できることになったことによるものでしょう。それが、現在のファンブログ・サイト群の構築につながったのです。

そういったファンブログ・サイトの中でなされた記述行為・記述内容というものは、確実に「ファンレター」となっていってると思います。今や開発者の方々でさえ、ブログで積極的に開発状況や近況などを報告しておられます。そういう風潮ができてきたのは、ファンブログ・サイトというものの存在がやはり大きいものであると自分も考えます。

実際に読んで下さっているかどうかはともかく、その存在は意識して下さっていると確信しています。そしてそのブログ・サイトへの返信行為という意味が、当該ブログには少なからずあると思うのです*19

開発者の方々を含め、私たちがより良い関係を維持するために、私たちは私たちにできること*20を少しずつ行うことが大切なのではないかと思います。自分がブログで感じたように、開発者の方々にとっても、そういった自分たちの小さな行為の積み重ねが最大の励みになるのでしょうから。

まとめ

自分はブログでポジティブな経験しかまだしていません。したがって、偉そうに言えるような立場では無いと思うのですが、ブログを始めてから「仲間」同士の見えないつながりをより意識するようになりました。ああ、この人たちも同じファンなのだ、と。そして同じものを愛する「仲間」なのだと*21

ブログは自分に対して、人とのつながりの大切さ、楽しさを教えてくれました。そのつながりというのは、無限の可能性を秘めていることを実感させてくれました。自分のブログは特定のジャンルに尖ったブログではありませんが、それでも読んでくれる人がいます。ジャンルでのつながりが(一応)見えます。

そんな場所にいる自分が言うのです。
「ブログは素晴らしい」と。

ブログが無ければ出会えなかった人と出会えました。行けなかった場所に行けました。見られなかったものを見ることができました。わずか数ヶ月でのことです。

何もそんなに構える必要は無いと思います。気軽に更新してよいと思います。ブログにガッチリと定まったルールなんてないんですから。むしろ、ブログというものはそういうものでなければいけないと思います。

その行為の中からおのずと、「ブログが与えてくれるもの」が見えてくるのではないでしょうか。すぐには見えなくても、時が経てば必ず見えてくると思います。一度道が見えたならばあとはそれに従えば、自分なりのブログライフを送ることができ、幸せになれることでしょう。今まで届かなかったところへも、想いが届くかもしれません。

本当にまとめ

…結局最後は、ブログ推奨論になっちゃいました。言いたいことは、「今の自分」が存在するきっかけを作ってくれた、
ブログ万歳! 幻水万歳!
ってことです*22

蛇足

うちのサイトね、生ログ見れるの・・・。

* M J B ! *: 限りなく私信に近い何か

だぁー。「はてなアンテナ」とか「livedoor Reader」とかをブン回してすいません。一日に何度もアクセスしてすいません。mixiとかからリンク張っちゃったりしてすいません。はてブとかガンガンしちゃってすいません。物珍しさにGoogle Chromeなんかでアクセスしちゃってすいません。犯人は全部*23自分です。

でも、直接コンマイ様からアクセス来るとビビりますよね震えますよね。自分はアクセスログはほとんど*24見ないんですが、ごくごくたまーに見てその名があるとガクブルしました。同じく小心者です、はい。

*1:「はてな」の他のサービスは使っていた

*2:SNSでは自分の友達からコメントをもらうのが一般的

*3:ってなほどのものでもないですが

*4:そういうのに自分は弱いのです

*5:mixiなら少数ながら確実に読者がいる

*6:mixi規約事件が起きたのは3月上旬

*7:自分にとっての感覚です

*8:ただし、文章力や洞察力、分析力などはない

*9:ラジオドラマの感想まだ書いてないや

*10:ジャンルこだわらずに本当に何でもやります

*11:流し読みかもしれないけど

*12:「はてなスター」をつけて頂いたりすると

*13:「幻想水滸伝ピープル」で知りました

*14:「ネット」カテゴリを一覧してみて下さい

*15:初心者向けのブログ指南ページには、「トラックバックはどんどん打とう」などと書いてありますが

*16:後者については、まだ現在進行形かもしれませんが

*17:田尻智氏が「ゲームセンター「CX」」で語っています

*18:その頃はパソコン通信という手段はありましたが、あれはごく一部を除き、ユーザー内で閉じていたように思います

*19:思いたいのです

*20:それはちょっとしたエントリを書くことでもいいはずです

*21:幻水ファンなら、なおさらです

*22:早くそう言えって

*23:たぶん

*24:いや、全く

Powered by はてなブログ